dear

大学生 そのとき書きたいことをそのまま

日曜の午後

 

日曜の午後が嫌いだ。用事がなくひとりで家にいる日曜の午後が嫌いだ。でもその日曜の午後は大抵、「そろそろ一人で家でゆっくりしたい」と自分で思って選んだ日曜の午後だ。私は休みの日はたいてい昼過ぎに起きるので日曜に午前は存在しない。

 


起きて暫くして何か食べられるものをつくる(家になかったら近くのスーパーに買いに行く)。ダラダラと読み飽きた漫画を読んだりTwitterを眺めたりしているが映画を観たりでかけたり勉強したりという気にはならない。時間の使い方がわからなくなってくる。食べ物を食べると身体が重くなる。またベッドに戻って眠る。流石に寝すぎては行けないと思って1時間程度でアラームをかける。

 


アラームの音で目が覚めて外が暗くなっていてようやく、ああまた日曜の午後にやられていると気が付く。暗い室内。私のベッドはロフトにあるので天井が近い。どこかで水が流れる音が聞こえる。なにかの機械がうなる音が聞こえる。それなのにこれ以上なく世界が静かに思える。初めて、家に一人でいると静かなのだという当たり前のことに気が付く。

 

そのあたりで私は寝返りを打つのにも飽きてベッドの上に腰掛けいつもは考えないようなことを考え出してしまう。日々の営みのすべてがくだらなくつまらないことのように思える。本当に好きなことだけしたいことだけ選び取ったら私はどんな生活をしていたんだろう?と考える。それは今すぐでも選び取ることができるような気がするのに、世界の在り方なんて私の認識ひとつでまるっきり変えられる気がするのに、結局日曜の午後が終わると私は何事もなかったかのように日々の営みを続ける。あまり好きではないかもしれない人のことも、あまり好きではないかもしれないなどと考えずに顔色を伺いコミュニケーションをとるそれらすべてを当たり前のようにこなしていく。

 


本当に自分が納得できることだけ選び取って生活していけたらいい。他人や楽な自分のキャラクターに合わせて無理に言葉を発したくない。落ち込んでいるときは一人で落ち込み続けたい。本当に観たくて観る映画だけ観たい。知らない本を読みたい。私は本当はこんな人間なんだと、中途半端な距離感にいる人達に躊躇いもなく伝えたい。大好きな友達に会いたい。一緒にテレビやドラマを観て笑い合いたい。誰のことも縛りたくないし誰にも縛られたくない。期待しないでほしい。何も背負わせないでほしい。そのすべてを誰にも知られたくない。誰も私に語りかけないで欲しい。本当は何も欲してなんかいないふりがしたい。

 

私は日曜の午後が嫌いだ。世界に本当に私一人きりになってしまったような気がする。そして多分、私はずっと本当に世界に一人きりだと思ってしまう。私はずっと何処にも属していなくて、日々の生活はその事実から目を背けるためだけに無意味に積み重ねられているもののような気がする。そして、何より、そんな考えに浸っているのが心地よいのが嫌になる。私は日曜の午後が嫌いだ。